ほんとうに美味しいオリジナルバターの作り方4つと12のアレンジ方法
頻繁に品薄状態になるバター。入荷しても、すぐ売り切れたり、値段が高くなったりして、バターが手に入らなくて困った思いをされた方も多いのではないでしょうか。こうした品薄状態の背後には、国内の酪農家で牛乳の生産量が年々減ってきていること、牛乳や生クリーム、チーズなどの生産が優先されていることが原因だといわれています。
欲しくても思うように手に入らないバター、またいつ品切れ状態になるかわかりませんよね。それならばいっそのことお家で自家製バターを作ってみるのはいかがでしょうか?
実はバターづくりはとても簡単です。材料もごくわずかで済み、特別な器具も使わずにほんとうに美味しいオリジナルバターを作ることができます。しかも既製品に負けないおいしさで、フレッシュ感もありますし、やわらかいのでアレンジも簡単です。ぜひ、バター作りにトライしてみてください。
この記事の目次
- 1 オリジナルバター、基本は動物性生クリームで高脂肪のものを使うこと
- 2 オリジナルバターの作り方4つ
- 3 アレンジ編!オリジナルバターをさらにおいしくいただく方法
- 3.1 優しい味があとをひく、りんごバター
- 3.2 こんがりトーストの上に、ふわふわホイップバター
- 3.3 お魚やお肉のソテーがご馳走に変身、レモンバタークリーム
- 3.4 和風な味がほんとうに美味しい、餡バター
- 3.5 ほんのり優しい味がとりこになる、はちみつバター
- 3.6 おうちでも作れちゃう、市販顔負けのピーナッツバター
- 3.7 ワインのおつまみにピッタリ、ラムレーズンバター
- 3.8 前菜にもおしゃれなおつまみ感覚のバター
- 3.9 カリカリトーストにぴったり、風味豊かなにんにくバター
- 3.10 簡単!あっという間に作れちゃう、きなこクリーム
- 3.11 メロンパンみたい、子供も大好きシュガーバターディップ
- 3.12 爽やか、甘酸っぱさが絶妙のオレンジバター
- 4 保存には注意して、オリジナルバターを楽しもう
オリジナルバター、基本は動物性生クリームで高脂肪のものを使うこと
オリジナルバターを作る際、材料はどんな作り方でも同じで、次の2つのみです。
●動物性の生クリーム1パック(200CC)
●お好みで食塩(無塩バターがよいなら省略)
ただ、次の点には注意してください。
・生クリームの脂肪分は35%以上のものを使ってください。高ければ高いほどベターで、可能であれば40%以上の高脂肪のものがおすすめです。脂肪分が高いほど出来上がるバターの量が増えます。
・生クリームは乳化剤や安定剤が一切含まれていないものを使ってください。
・紙パックに印刷されている種類別に「クリーム(乳製品)」と記載されているものを使います。
・生クリームは、冷蔵庫でしっかり冷やしておくこと。冷たい方が短時間で固まりやすいからです。
・植物性脂肪の生クリームはNG、バターはできません。
作る方法はいろいろあります。自分に合った作り方を試してみてくださいね。
オリジナルバターの作り方4つ
ペットボトルや瓶を使ってオリジナルバターを作る方法
洗い物も少ないので気軽にできる方法で、アウトドアやバーベキューの時にもチャレンジできます。
【準備】
きれいな空き瓶や洗って乾かしたペットボトルを用意してください。
【作り方】
1、 冷やしておいた生クリームと塩を一つまみ、ペットボトルもしくは瓶に入れてしっかり蓋を閉めます。
2、 そしてひたすら上下にシェイクしてください。シャカシャカと振り続け、そのうち音が何もしなくなるまで根気よく振ります。ホイップ状になって振るのが難しい時は、ボトルごとぬるま湯に少しつけてみてくださいね。
3、 しばらく続けると音がしなくなり、ごろん、と固形物ができあがってきます。ペットボトルの上部をカッターなどで切り取り中身を取り出します。
4、 水分をしっかり取り除いて、残った固形物がバターです。
10分以上かかるかもしれませんがあきらめないでください。できたてのバターは、蒸したジャガイモや炭火で焼いたとうもろこし、貝類にもピッタリ。もちろん焼きたてパンにもおすすめです。
できるだけ洗い物が少ない方がいい!紙パックのままオリジナルバターを作る方法
瓶やペットボトルを洗って用意するのは面倒、そんな場合は紙パックのままで作ってしまうこの方法がおすすめです。洗い物も少なくて簡単です。
【作り方】
1、 生クリームは冷蔵庫でしっかりと冷やしておきます。
2、 冷蔵庫から取り出して、紙パックのまま上下に強く振ります。
3、 ずっとシェイクを続けていくと音がしなくなってきます。
4、 さらに根気よく振り続けると、まったく音がしなくなります。ここで紙パックを開封し、中身をボウルに開けます。
5、 固形物を キッチンペーパーなどでくるんで水分を取り除いたら完成です。
紙パックのままで作ると、中身を空けたらそのまま捨てれるので楽ちんですね。ところで、オリジナルバターを作っている過程で出てくる水分は、ホエーもしくはバターミルクと呼ばれるものです。カルシウム、カリウム、ビタミンB12が含まれていて低カロリー。そのまま飲んでもOKですし、スープやパンケーキの材料としても使えます。
できたてがとっても美味しいフレッシュなバター。使い残した分は空気に触れないようラップにぴったりと包み、冷蔵庫で保管してください。
ミキサーで簡単、わずか5分程度でオリジナルバターを作る方法
ずっと手で振り続けるのは意外と大変です。そんな時はミキサーを使う方法がおすすめです。冷えている生クリームのほかに、同量の氷水をご用意ください。
【作り方】
1、 ミキサーに生クリームを開けて投入、スイッチオン。数秒で固まり、ミキサーが回らなくなります。
2、 そこへ生クリームと同量もしくは1.5倍程度の氷水を足して、またスイッチオン。分離して色が変わるまで混ぜ続けます。
3、 ボウルの上に乗せたザルにあけて、液体はボウルへ、固形物はザルに残します。
4、 液体は氷水が混じっているのでバターミルクにはなりません。残った固形物の水気を覗いたら完成です。加塩の場合は、最後に塩を加えてください。
フードプロセッサーでオリジナルバターを作る方法
これも簡単、機械を利用して時短で作れる方法です。
【作り方】
1、 フードプロセッサーに冷えている生クリームを投入します。
2、 5分から7分程度混ぜます。
3、 水分が分離したら止めて、キッチンペーパーを敷いたザルにあけて濾します。
4、 ザルに残った固形物を再度フードプロセッサーに戻して、お好みで塩を2g加えて混ぜ合わせます。
5、 再度、キッチンペーパーを敷いたザルにあけて濾して完成です。
アレンジ編!オリジナルバターをさらにおいしくいただく方法
自家製バターはできあがりが柔らかいのでアレンジしやすいというメリットがあります。バターを冷蔵庫に保存する前に、ひと手間加えてみませんか?
オリジナルバターにいくつかのものを加えるだけで簡単でお店の味に負けない一品になりますので、ぜひアレンジしたオリジナルバターを堪能してください。
優しい味があとをひく、りんごバター
【材料】
オリジナルバター60g
りんご1個
砂糖40g
レモン果汁小さじ1杯
りんごの皮と種をとり、いちょう切りにカットします。耐熱皿にりんごとオリジナルバター、砂糖、レモン果汁を加えてレンジで4分加熱します。一旦取り出して軽く混ぜ、さらに2分程度加熱します。粗熱をとったら、ミキサーかフードプロセッサーで滑らかになるまで混ぜます。できたては緩いですが、冷蔵庫に入れると固まります。これでおいしいフルーツバターが完成。トーストや塩気のあるフォッカッチャ、パンケーキにピッタリです。
こんがりトーストの上に、ふわふわホイップバター
【材料】
オリジナルバター100g
生クリーム1箱(200ml)※アレンジで加える分は植物性でOK
塩 少々
生クリームをしっかり泡立ててホイップクリームを作ります。そこにできたての柔らかいオリジナルバターを加えてハンドミキサーかゴムベラで混ぜ合わせて完成です。
お魚やお肉のソテーがご馳走に変身、レモンバタークリーム
【材料】
オリジナルバター50g
レモン果汁小さじ1杯
すりおろしたレモンの皮 1/2個分
塩 少々
ブラックペッパー
できたての柔らかいオリジナルバターに塩、レモン果汁、レモンの皮、お好みでブラックペッパーを加えて混ぜます。しっかり混ざったら冷蔵庫に入れて冷やして固めます。お魚やお肉に火が通ったら、仕上げにこのレモンバタークリームをのせてみてください。レモン風味が食欲をそそる素敵な一品が完成です。
和風な味がほんとうに美味しい、餡バター
【材料】
オリジナルバター大さじ2杯
つぶ餡大さじ3杯
できたての柔らかいオリジナルバターにつぶ餡を混ぜるだけで完成!つぶ餡は缶詰を利用すればもっと簡単になります。クラッカーに載せたり、トーストに塗ったり、朝食にも餡バターがあると便利。手が止まらない美味しさです。
ほんのり優しい味がとりこになる、はちみつバター
【材料】
オリジナルバター50g
はちみつ35g
塩 少々(加塩の場合は不要です)
できたての柔らかいオリジナルバターに塩、はちみつを入れて泡だて器で混ぜて完成。はちみつのほんのりとした甘さと香りが魅惑的。焼きたてパンに塗ると絶品で、カフェメニューがおうちで再現できてしまいます。
おうちでも作れちゃう、市販顔負けのピーナッツバター
【材料】
オリジナルバター大さじ4杯
皮をむいたピーナッツ300g
メープルシロップ大さじ3杯
塩 少々(加塩の場合は不要です)
フードプロセッサーに皮をむいたピーナッツを入れてしっとり、滑らかになるまで混ぜます。すり鉢に移し、オリジナルバターと塩、メープルシロップを加えて滑らかになるまで混ぜ合わせます。これで完成!できたては、香ばしいピーナッツの香りと素朴さがたまりません。
ワインのおつまみにピッタリ、ラムレーズンバター
【材料】
オリジナルバター50g
ドライレーズン40g
ラム酒大さじ4杯
砂糖大さじ1.5杯
ドライレーズンをラム酒につけて1日置いておきます。できたての柔らかいオリジナルバターに砂糖を加えて、泡だて器でよく混ぜクリーム状にします。これにキッチンペーパーで水気をしっかり切ったレーズンを加えて混ぜ合わせます。ラップの上に載せ、棒状に細長く丸めて端をキャンディのように絞ります。冷蔵庫で冷やしたらできあがり。食べるときには薄くスライスして、塩味のクラッカーやクッキーとサンドしていただきます。
前菜にもおしゃれなおつまみ感覚のバター
【材料】
オリジナルバター150g
ニンニク3片→微塵切りにしておく
パセリ1/3房→微塵切り
小葱3本→微塵切り
アンチョビフィレ3枚→微塵切り
粒マスタード小さじ2杯
レモン果汁小さじ1杯
チリソース小さじ1杯
ウスターソース小さじ1杯
できたての柔らかいオリジナルバターにすべての材料を加えて、ゴムベラなどを使ってよく練り混ぜ合わせます。広げたラップの上にのせ、細長い棒状にして冷蔵庫で冷やします。しっかり固まったら薄くスライス、クラッカーにのせたり、お魚の上に載せてソテーするのもおすすめです。
カリカリトーストにぴったり、風味豊かなにんにくバター
【材料】
オリジナルバター100g
にんにく1片→微塵切り
玉ねぎ→2cm角に刻む
パセリ5g→細かく刻んでおく
できたての柔らかいオリジナルバターにすべての材料を加えて、ゴムベラなどを使ってよく練り、滑らかになるまで混ぜ合わせて完成です。これをパンに塗るだけで簡単にガーリックトーストができます。
簡単!あっという間に作れちゃう、きなこクリーム
【材料】
オリジナルバター大さじ2杯
きなこ大さじ1.5杯
砂糖大さじ2杯
できたての柔らかいオリジナルバターにすべての材料を加えて、ひたすら混ぜるだけ。クリーム状になったら完成です。パンに挟むだけできなこパンに。余っているきなこの大量消費にもおすすめです。
メロンパンみたい、子供も大好きシュガーバターディップ
【材料】
オリジナルバター50g
グラニュー糖3杯
オリジナルバターを耐熱皿に入れて5秒間、軽くレンジで温めます。半分ほど溶けたところにグラニュー糖を加えて素早く混ぜ合わせます。トーストしたパンにディップすれば、シャリシャリ、メロンパン風です。朝食にもおすすめ、子どもにも大人気。元気の出るおいしさです。
爽やか、甘酸っぱさが絶妙のオレンジバター
【材料】
オリジナルバター100g
オレンジピール→お好みの分、細かく刻んでおく
オレンジリキュール「コアントロー」小さじ2杯
オリジナルバターに材料を混ぜるだけでできあがり。オレンジの風味が口いっぱいに広がります。これもクラッカーやバゲッドにぴったり、ちょっとした間食にもいいですね。
保存には注意して、オリジナルバターを楽しもう
オリジナルバターもアレンジしたバターも冷蔵庫で保存はできますが、あまり日持ちしません。空気に触れることで酸化が進み、味も劣化するので、保管するときは必ずラップできっちりくるむことがポイント、できる限り早めに消費するのがおすすめです。できたてはフレッシュ、おいしさが格別です。ぜひチャレンジしてみてくださいね。